かつて日本人は、四季の移ろいを繊細に感じ取り、「和菓子」という、食の芸術を生み出した。時は令和。地球の気候は乱れ、人々は都市に移り住み、自然に寄り添う暮らしは失われて久しい。「サイバー和菓子」は、気候変動がもたらす未来を、食を通して思索するプロジェクト。気象データから生成された和菓子を味わう時、私たちは、自然を、和菓子という食文化を、どう捉え直すだろうか? 本プロジェクトは、デザイナー、和菓子作家、気象専門家、エンジニア、伝統工芸士など領域を超えた共創により開発された。「風速・気圧・気温」のデータを、「形状・高さ・色」に変換するアルゴリズムを作成し、3Dプリンターで実際に食べられる和菓子を出力し提供する。気象庁の蓄積する過去の気象データや、環境省の予測する未来の気象データから、特定の日の和菓子を生成することも可能である。 photo: サイバー和菓子
作品名
サイバー和菓子
制作年
2020年
チーム
OPEN MEALS
Konel Inc.
坂本紫穗(和菓子作家)
武蔵エンジニアリング株式会社
さくらインターネット株式会社
株式会社島津ビジネスシステムズ
京都造形芸術大学 京都伝統文化イノベーション研究センター(KYOTO T5)
株式会社クロステック・マネジメント
所蔵
OPEN MEALS / 株式会社電通