「BioPunk」 コンピュータ単体で、生物単体で、できないことが生物とコンピュータの掛け合わせで可能になる。だが「身体に電極を刺し電気刺激を与え行動を制御する」という行為は、一見するとグロテスクで、ディストピアを想像する人も少なくはない。しかし、そのような行為は必ずしも悪いとはいえない。「アート」として「技術が浸透していくときに拒絶されうるか?」という感情の側面を考えることは「BioPunk」の実現を考える上で重要だ。 「セミ」が「パッヘルベルのCanon」を奏でた。セミという生物は日本では身近であり、部屋の外に出るだけで「BioPunk」を考えるきっかけになる。そして、音楽とは人間の感情と強く結びつくものであり、感情的な面から作品をみる事を促す。普段、セミの音は不快感を与える。しかし、本作品では独奏に加え四重奏であっても、うるささを感じず、どこか物悲しささえ感じるかもしれない。
デジタルネイチャー推進戦略研究基盤
プロデューサー 佃優河
サポーター 西田直人 鈴木一平
アドバイザー 落合陽一 星貴之